ヨット設計について

アーキテクチャーを支える技術

デザイン

サンリーフの船体設計のチームは、ハルのデザイン、船の安定性、重量や全ての構造物のバランス、セールやデッキのプランに合わせた艇体の素材の選択とバランスのテストまでの総合的なデザインを担います。
2Dおよび3DのCADツールで設計図を作り、生産部門の専門エンジニアへ引き渡します。
デザインでは、まず全体の構造から艇の性能と信頼性を最適にし、さらにコストを最小限にし、重量をできるだけ減らすことをめざします。

デザインにおいて最も困難なことは、個々のユニットを組み合わせ、全体で航空力学と流体力学のバランスをとることです。 航空力学の特性は、セール受けた風をいかに効率的にエネルギーに変換できるかを導き出し、流体力学の特性から、艇体がセールからのエネルギーをどれだけ効率よく推進力にできるかが決まります。

デザイン、材料および製造のプロセスは密接に関係しており、これはサンリーフの開発でとても重視していることです。 必要なノウハウはすべてサンリーフの組織内にあり、モールド製作や他の設備の準備といった開発の初期段階から、船体の高い性能維持に必要な要素も考慮に入れることが出来ます。
そしてまた、新しい船体の設計から生産までのすべてのプロセスに関する専門知識を組織内に蓄積していることが、さらに多くの経験を積むこととなり、さらなるサンリーフの力となって蓄積しています。

シミュレーション

航空機で使われる流体力学を応用し、構造と初期の設計段階で船体や設備のデータから、浸水部分の面積と、喫水比率をシミュレーションし、艇体の強さと重量を最適化します。
すべてのサンリーフ・ヨットの流体力学モデルとその計算結果は、設計データベースの中に保持され、高精度な初期設計仕様を短時間でご提供することができます。

また、数値流体力学(CFD)シミュレーションを使い水の力がどのようにボートに影響するかを計算し、船体とセールのデザインを調節します。 サンリーフ・ヨットでは、情報はすべて一つのデータベースに集約され、 この後のメンテナンスや新規開発などに利用されます。

またここ数年、構造に関する規制、保証の厳しい船の設計のために、有限要素解析の専門家と仕事をしてきました。 現在では、船の詳細な振る舞いを正確に分析予想をするために、船全体や重要な構造部品にこの解析法を活かしています。

材料

サンリーフ・ヨットが材料を選択する際の哲学は基本的にとてもシンプルです。 価格と機能の間の最良の可能なバランスをとり、安定して、よくテストされた材料を使うことです。

ファイバー技術

ガラス・ファイバーは強く用途の広い材料です。ですから、これらの特性をさらに上手に船のために利用していくことはとても重要です。 この材料は、コストを削減し、艇体の維持に関して質を高めてくれるはずです。 サンリーフ・ヨットではガラス繊維と樹脂の両方を使いこなすことでより高品質な艇体を作っていきます。現在注力しているのは、ファイバー素材と船全体構造の抗張力に関するものです。 私たちが試験と分析を継続していくことは、また素材の短所を見つけ、対応方法を見つけることに繋がり、既に市場に出ている船のメンテナンスにもつながります。 私たちサンリーフ・ヨットは、サプライヤーと密に連絡を取り合い、これらの情報を修繕や改良に役立てています。

樹脂素材

ガラス繊維およびポリエステル、炭素繊維、エポキシ樹脂はサンリーフ・ヨットの造船技術にとって重要な役割を果たすものです。 最初に樹脂素材に注目したのは、より良いパフォーマンスを提供してくれる低コストの材料だからです。 樹脂の特性は、プロセスの効率および最終的には船の品質に影響を及ぼします。真空注入と樹脂の最適化を組み合わせることによって、欠陥なしで非常に強く均一な上質ラミネート素材を製作することが可能になりました。
さらに、また硬化速度も向上できたので、生産時間を数週間までに縮小しました。
またこれらの生成プロセスや、樹脂およびファイバーの最適化についての情報を共有し、サプライヤーへ提供しています。

アルミニウム

船体、デッキ部分および他の設備については、大型クルージング・ヨット用の国際的な業界基準になったSealium(セリウム)やとAlustar(アルスター)のような既に広く使われ、高く評価されているアルミニウム合金を使用します。 これらの素材は、より強靱で、安全で、ユーザーが使いやすいものとなるよう最適化された素材だからです。 また、標準的な5083合金は、耐震職制に優れ、溶接部分での強度も確保できる優れた素材です。

アルミニウム製の船体は、バラスト、リギン類や海のコンディションによって引き起こされるひずみに対して非常に強い特徴を持ちます。 これは、お客様のヨットの安全性を約束し、船体や船内に取り付けられている機材の耐久性に良い影響を及ぼします。 破壊されずに衝撃を吸収するアルミニウムの特製は、合成素材や木材とくらべても船の素材として最も適したものです。 アルミニウムは非常に軽量なので、ボート全体の重量を増やすことなく素材の特長を活かすことが出来ます。

生産工程

すべての作業に入る前に、船舶デザイナーによって図面と作業指示が完璧に整えられます。 サンリーフ・ヨットのデザイナー達は、すべての作業に責任を持つ必要があると考えています。

必要なものはその場になければいけないと考えているので、CNC切断のための機材がフルセットでそろえられています。 サイズ、また素材や形状により、異なる切断機が必要です。水、レーザー、あるいはプラズマ切断機等です。 使用される材料はすべて検査に通るものでなくてはなりません。ですから、デザイン時に計算された特製に準じて作られていることが必要です。 私たちが使用している材料は以下の主な船級協会によって承認されているものです。

  • American Bureau of Shipping, アメリカ
  • Bureau Veritas, フランス
  • Det Norske Veritas, ノルウェー
  • Germanisher Lloyd, ドイツ
  • Lloyds Register of Shipping, 英国
  • 日本海事協会, 日本
  • Registro Italiano Navale, イタリア

溶接プロセス

すべての溶接プロセスは、古くから認定を受けたBV(フランスの船舶協会)により認定を受けたプロセスに基づきデザインされ作業指示が出されます。 溶接作業員はすべてBVによって認定されたアルミニウム溶接工の専門家達です。 サンリーフ・ヨットでは、溶接工のために作業に適した、埃がなく、15°Cに近い温度、低湿度の環境を整えています。 接合部の品質管理 すべての製造部品は、作業指示に沿って作られたかどうかのチェックを受けます。 溶接される場所や溶接のタイプやストレスのかかり安さにより、船舶デザイナーと専門の認定技師により非破壊検査を行います。 また、すべての溶接部は溶接ミスがないか、液体を使った外観検査がされます。 ボート外壁の突き合わせ溶接部についてはすべて超音波スキャナでチェックされ、また溶接ミスを起こすリスクの高い箇所ではX線検査を行い、すべてが高い品質に保たれていることを確認します。 これはBV認定に必要な事項で、社外の専門の認定技師による試験で、報告書が作成されます。 デザイン、成型、切断、組み立て、そして調整に至るすべての製造工程は、オーナーに長く愛用していただくために最高品質のアルミニウム船体を創り上げるためのものです。

試験

大きな技術の飛躍的進歩に結びつくきっかけは、多くの場合小さな工夫から始まります。 ですから、サンリーフ・ヨットでは、全体的な検査分析の一部として、材料についての検査も行います。 これは大合成素材やまたはアルミニウムが大型の船体で使われた場合、使われた材料がどのような特性をもつかを把握する助けとなります。 試験には、特別な材料の強度や剛性をテストするための流体力学に基づいたコンピュータ制御のプッシュアンドプル試験機などがあります。

ラミネート加工とコア材料の間の貼り合わせのような境界部分は、船全体の構造強度に非常に大きな影響を及ぼします。 サンリーフ・ヨットでは、機械的な破壊強さに関して、フランス船舶協会の品質基準に則って試験しています。 これは異なる荷重モーメントをかける方法で、いくつかの異なる軸に関する耐荷重性を一度に試験することができます。 またこれらは、現実の海上にでているときの船体に作用する力に相当するものです。

非破壊試験(NDT)は対象を破損しない方法で試験を実施するものです。 サンリーフ・ヨットに関して、私たちは、視覚および手動確認による品質のテストを補足するために、接着剤接合、船体の積層処理、アルミニウム溶接部および構造の最終検査として、異なる種類の電子NDTを利用しています。 合成素材の艇体については、ラミネート部の超音波スキャン、ディジタル・ハンマリング試験を行います。

アルミニウム船体については、X線走査、超音波スキャン、液体を使った突き合わせ溶接部の外観検査を行います。

Stages of yacht design

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